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こどもの症状とケア

お熱が出たら感染性胃腸炎(乳幼児嘔吐下痢症)アトピー性皮膚炎伝染性膿痂疹(とびひ)
子どもの肥満子どもの事故赤ちゃんの便秘熱性けいれん熱中症
お熱が出たら
通常の発熱は(41℃を越えるような高体温以外)生体防御反応の一つですから、39℃以下の発熱はむやみに体温を下げない方が良いです。発熱によって身体の免疫力(抵抗力)がむしろ高まるからです。しかしながらあまり続きますと体力が消耗したり、脱水になりやすくなりますので指示にしたがって解熱剤を使用して下さい。
1 水分を取らせるようにしましょう。脱水になりますと口腔内の唾液の貯留が減少し、排尿が10時間以上もなくなり、グッタリして水分摂取が不能となります。輸液などの処置が必要ですので医療機関を受診して下さい。
寒気のある時は別ですが、脱水を助長しますのであまり着せすぎたり、毛布で包み込まないで下さい。
2 水分やミルクを摂取して周囲への反応があれば熱があっても心配いりませんが、グッタリして反応が乏しく水分をとれない状態であれば、脳症などの心配もありますので医療機関を受診して下さい。
3 発熱があり、元気だったのに突然けいれんがおこり、意識障害が起これば熱性けいれんの可能性があります。熱性けいれんは脳がおかしくなったり、後遺症を起こしたりすることはありません。(ごく一部のこどもはてんかんになることがあります。)
少し顔を横に向けて前の首の部分(のど)を伸ばし、呼吸に障害がないようにして下さい。口腔内にタオルやわりばしをつっこむのは決してしないで下さい。もし吐いたりしたら、すみやかに吐物を手でかきだして下さい。だいたい5分以内におさまりますが、それ以上続けば救急車を呼んで下さい。半身だけのけいれんや発作後麻痺が残れば救急車を呼んで下さい。
4 座薬は39℃以上で使用するようにして下さい。
夜間不機嫌の場合は38.5℃以上で使ってもよいです。2回目は6時間以上あけて使用して下さい。1日3〜4個まで。
5 あかちゃんの初めての発熱は突発性発疹症という病気のことがあります。3日から5日発熱が続いて解熱、発疹が身体から顔面まででるウイルス感染症です。発疹がでれば一応安心です。
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感染性胃腸炎(乳幼児嘔吐下痢症)
<原因、症状>
冬: ロタウイルス、ノロウイルスやアデノウイルスなど。
突然吐き始め、続いて水のような下痢(レモン色~白色-ロタウイルス)になります。
腹痛や熱が出ることもあります。
夏: サルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌、腸管出血性病原性大腸菌(O-157)など。
一般に発熱、下痢に加え腹痛が強く、時に血便もみられます。
原因によらず、症状が強いと脱水症がみられます。
尿量が減り、口唇が乾き、口の中の唾液の溜まりが少なくなります。
泣いても涙が出ない、目がおちくぼんでいる、皮膚が冷たく白っぽく、色が悪い、緑色の嘔吐がある、ウトウトして元気がなく、水分摂取や食欲も減退してきます。輸液が必要です。
家庭での治療 脱水の予防が大切です。
1 まず吐き気止めの座薬を使って下さい。
2 吐き気が強い間は(3〜4時間)薬局で売っているOS-1をスポイドかスプーンで少しずつ飲ませてください。OS-1を指定された量与えて下さい。母乳、ミルクを飲んでいるお子様は少しずつ何度も与えて下さい。無理に経口補水液に変更する必要はありません。
3 4時間以降は下痢、嘔吐のたびに乳児はOS-1を60〜120ml 幼児、学童は120〜240ml飲ませて下さい。
乳児:体重1kg当たり30〜50ml/日(10kgの赤ちゃんの場合1日に300ml〜500ml)
幼児:300〜600ml/日  学童〜成人:500〜1000ml/日がだいたいの目安です。
4 栄養
4時間以降は年齢に合った通常の食事を再開して下さい。
母乳、ミルク哺乳中のお子様はそのまま好きなだけ飲ませて下さい。
*入浴
嘔吐、下痢がひどい時は控えましょう。乳児はおむつかぶれがひどくなるので、排便のたびお尻を洗ってあげましょう。
* 病院から帰った後、何度も吐き続ける時は再度来院して下さい。
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アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は乾燥した皮膚に起こる病変で、アレルギーが関与していることが多い病気です。毛穴が開いていない乳幼児の肌はもともと乾燥しています。カサカサしたかゆみの強い湿疹です。赤くなり、ジュクジュクすることもあります。
皮膚は全体に乾燥していて光沢がありません。かゆみのために不機嫌になり、落ち着きがなくなることもあります。
湿疹の部位は赤ちゃんのアトピー性皮膚炎は、顔や頭に見られることが多いようです。特に頭の湿疹では厚い痂皮が付着していることがしばしばあります。幼児期になりますと、首や肘、膝の裏側に多くみられます。学童では湿疹の範囲はさらに拡大します。
アトピー性皮膚炎の病態はかなり解明されてきましたがまだ十分とはいえません。
アレルギーを起こしやすい体質と皮膚が弱いという体質を両方持った人がかかるのがアトピー性皮膚炎です。
アレルギー炎症とドライスキンの2つのメカニズムがあって発症するということです。
この2つの成因を治療することによって治療はある程度可能となります。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因に環境的要因が加わって発症し、結果的に慢性に湿疹を繰り返す疾患です。遺伝的素因はダニや家のほこり、花粉などの環境アレルゲンや卵、ミルク、大豆、小麦、米などの食物アレルゲンなどを引き金として多彩なアレルギー炎症反応が惹起されるようです。角層(角質層)がバリア機能を発揮できるのは、細胞がきっちり並んでいるだけでなく、細胞内や細胞間がケラチンやセラミドなどの繊維やタンパク質、脂質で満たされているからです。ドライスキンはセラミドを中心とした皮膚保湿機構の破綻により、乾燥肌となり、その結果、皮膚のバリア機能が障害されて皮膚過敏性とも呼ぶべきいわば敏感肌となるものです(セラミドは皮膚の角質層の中にあってうるおいやバリア機能の鍵となる。アトピー性皮膚炎はセラミドが減少している)。敏感肌になりますと、かゆくなり、掻くとバリアが破壊されます。するとますます乾燥し、悪循環が起こります。)ささいな物理化学的な刺激に過敏となりますので、手あれ、舌なめずり皮膚炎、ズック靴皮膚炎、耳切れなどが起こってきます。また微生物の経皮侵入も容易になります。
また他の発症因子や悪化因子として発汗、また衣類、毛髪、化粧品、掻破などの物理的刺激、細菌や真菌の感染、接触抗原(外用薬、化粧品、金属、シャンプー、石鹸、消毒薬など)、ストレスなどがあげられます。
アトピー性皮膚炎を改善するポイントは薬で炎症を抑えた後、そこで治療終了でなく、スキンケアがバリ機能を正常に保つことです。1に清潔2に保湿、皮膚をいたわることです。
検査として血清総IgE値の上昇、血中好酸球増多、アレルゲン特異的IgE抗体検査陽性や皮膚テスト陽性があります。

<スキンケアのポイント>
6歳ぐらいまでは毛穴が十分に開いていないため乳幼児の肌はもともと乾燥しています。
皮膚を優しくいたわること。そのためには、皮膚への悪い刺激を避け、いつもきれいで乾燥を防ぎ、潤いを持った状態に保つことが大切です。 よだれ、よごれ、汗などに注意してください。

入浴
毎日お風呂にはいって、皮膚を清潔に保つようにしましょう。
皮膚の汚れおよび湿疹部位の鱗屑、痂皮はかゆみを増強し、また皮膚炎を悪化させます。
温まりすぎるとかゆみを誘発するので通常より低めの温度がよいでしょう。
石鹸をネットやスポンジで泡立て、やさしくすみずみまでよく洗いましょう。皮脂をとりすぎないよう注意してください。強い機械的な刺激は炎症を悪化させるので、合成繊維の洗い布や堅いタオルでゴシゴシこすることはやめましょう。
やわらかい布や、小さいお子さんの場合はお母さんの手のひらで洗ってください。
お風呂からあがった後は、タオルですみずみまでよく拭いてください。
石鹸は通常のものでも良いですが、使用後に悪化がみられる場合は低刺激性の石鹸に替えてみてください。しかしこれらの石けんは洗浄力が弱いため、長期間使用していると皮膚によごれがたまり、かゆみがでてきます。ときどき普通の石けんを使用してよごれを除去する必要があります。アトピー用の石けんでも時に接触皮膚炎を起こすことがありますので、注意して使って下さい。

入浴直後の皮膚乾燥の対策
湿疹部位(朝、入浴直後に塗布して下さい)
ステロイド外用剤は炎症を取るには一番効果的です。過去に間違った使われ方をしたため、お母さんたちの不安が高いようですが、湿疹がひどい場合には必要な薬です。ステロイド剤の程度と塗り方を守り、使い方さえ間違わなければ有用です。
湿疹部位には、まずステロイドを含まない外用薬を使用して経過を観察します。必要であれば、程度の軽いステロイド外用剤を薄くのばして塗布します。これによって、治療と同時に、湿疹部位の乾燥を防ぐことができます。 ステロイド外用剤の使用に関しては、家族または本人と相談の上、使用していきます。
乾燥性皮膚 保湿剤を薄く朝、入浴後に薄く全身に塗布します。
白色ワセリンが最良ですが、べたつきがあります。
白色ワセリンとザーネ軟膏の同量混合はべたつきが短く、経皮吸収良好で効果的です。他にヒルドイドソフトも有用です。
ケラチナミンコーワ軟膏(尿素20%)皮膚が傷つくとしみます。
またウレパール(尿素10%)、アズノール軟膏など。
保湿剤は入浴剤と同様に長期使用中に接触皮膚炎を惹き起こすことがあります。
乾燥性皮膚が発赤し痒みが強くなってくる場合には、保湿剤の接触皮膚炎を疑います。
強いかゆみを伴う乾燥性皮膚
湿疹性変化の病理像をしめすので、ステロイド外用剤をしばらく塗布します。
かゆみがほぼ消失した段階で、非ステロイド外用剤や保湿剤に切り替えます。
魚鱗癬合併例 高度の乾燥性皮膚
入浴後に全身的に使用する必要があります。最も有用な保湿剤は白色ワセリンです。
頭髪のケア
できるだけ毎日シャンプーで洗髪したほうがよいです。洗った後はよくすすいで、ドライアーを使わず、タオルでよく拭いてください。
シャンプーも低刺激性のものがあります。
衣類
肌触りがよくて、チクチク、ザラザラしない木綿の下着、シーツ、フトンカバーが推奨されています。通気性、吸湿性にも優れているからです。
肌着は上着からの刺激を直接受けますからランニングよりTシャツ型が良いです。
洗濯後の残留洗剤は皮膚を刺激しますので、よくすすぎましょう。糊づけはよくないようです。羊毛繊維や化学繊維、かたい繊維は控え、毛布には毛布のチクチクが直接肌に触れないようにカバーをかけましょう。
掻破防止
痒みのために皮膚をひっかくと炎症や感染を引き起こし、さらに症状を悪化させます。爪をよくつみましょう。場合によってはソフトネットなどによる手袋やかゆみ止内服が必要です。
オネショのあとは清潔に
オネショしたにもかかわらず、朝には乾いているという理由で、そのまま下着を着させて外出するのはよくありません。朝起きたときにシャワーを浴びさせるか、おしぼりで拭き、清潔にしてください。
運動後もスキンケアを忘れずに
スポーツの後は必ずシャワーなどでサッパリさせてください。プール、海水浴もさしつかえありませんが、シャワー後は必ず皮膚乾燥の予防のため保湿クリームを使ってしっとりさせることがケアのポイントです。
消毒
四肢の屈曲部など湿潤(じゅくじゅく)したところなどに細菌が高率に検出されることがわかりました。それが皮膚の改善を妨げている理由のひとつらしいのです。一日2〜3回石鹸洗浄、イソジン消毒5分乾燥後洗浄を(場合により軟膏)を繰り返すだけでかなりよくなるケースもあります。
ダニやハウスダストに注意
室内はていねいに掃除し清潔に保って下さい。カーペットはダニが繁殖しやすいので、できればフローリングまたは畳が良いでしょう。ふとんはよく日光にあて、十分たたいてから取り込みましょう。丸洗いも効果的です。部屋は閉め切らず、風通しをよくしましょう。
ぬいぐるみの人形はあまり持たせないようにしましょう。
カーテンは2ヶ月に1回は洗濯しましょう。
夜は安眠第一
かゆみでなかなかぐっすり眠ることができません。特に入浴後、温かい体のままですぐに布団に入ることは子どもには迷惑なことです。また寝苦しい夏の間はクーラーを活用してください。
内服薬
アトピー性皮膚炎の治療の目的は、アレルギー炎症の抑制、乾燥性の皮膚の改善、痒みの抑制などが考えられます。内服療法はアレルギー炎症の抑制、痒みの抑制 のため外用療法の補助として使用されます。抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などがよく使われます。

ミルクアレルギー用のミルクも市販されています。(医師に相談して使用して下さい)
森永乳業製品 *MA-mi(エムエー・ミー)
高度の酵素消化により、未消化の蛋白質と比べて、100万分の1程度まで低減されています。抗原性を低減 卵、大豆、魚を含まない。
*ニューMA-1
明治乳業製品 *ミルフィーHP
ミルクアレルゲンをほとんど含まない。
ミルクアレルギー、卵・大豆アレルギー、難治性下痢症
*エレメンタルフォーミュラ
ミルクアレルゲンを全く含まない。
ミルフィーHPを用いてもアレルギー症状が改善されない場合
ミルクアレルギー、卵・大豆アレルギー、難治性下痢症

<除去食療法>
これは原因と考えられる食物を捜し出し、それをしばらくの間除去することよってアトピーを治癒に向かわせようとする治療法です。その前にスキンケア、ダニ対策としての環境整備などをきちんとしておきます。
* 一般にアトピーの20〜30%は明らかに食物が関与しており、一方乳児で80%くらいではないだろうかといわれています。
しかしそれらの乳児がみな原因食物に対して強い反応を引き起こして強いアトピーとなるわけでなく、したがって厳格な食事制限を必要としません。この治療法は皮疹の強い難治な例に適応となるのです。
* 著効・有効を含めた有効率は、乳児〜成人全体で80%、乳児ほど高く95%に効果があるといわれます。
* これはまず、現在の食生活上、原因として確率の高い3大食物(卵、牛乳、大豆)の混入している2次食品、加工食品を完全除去します。原因の食物であれば2〜3週間で皮疹が改善してきます。その後大豆、牛乳、卵の順に経口的に摂取して皮疹の再現があれば、それを原因の食品とします。また2〜3週間で皮疹の改善がなければ、米、小麦の除去を追加し、そこで皮膚症状の改善が得られたら、米、小麦、大豆、牛乳、卵の順で経口摂取を行って原因の食物を特定します。その後ある期間その原因食物制限・除去食を続けるという方法です。
* 除去食の期間は早い例で3ヶ月〜1年、場合によっては2、3年で耐性を獲得、摂食してもだいじょうぶとなりますので、それまでの期間ということになります。その後も少しずつゆっくりと通常の食事に戻して行く方法をとる方が良いようです。

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伝染性膿痂疹(とびひ)
表皮にすり傷や虫刺され、湿疹があり、掻きむしったりすると、そこに化膿巣を生じたものです。水疱性膿痂疹は黄色ブドウ球菌による場合が多いです。夏季に多く、乳幼児に多発します。つぎつぎに「飛び火」してどんどん広がっていくことからこう呼ばれています。全身どこにでもできますが、顔面特に鼻とその周辺、躯幹、四肢の順に多くみられます。小紅斑、水疱、さらにびらんを形成します。痂皮性膿痂疹はA群β溶血性連鎖球菌によることが多く、小紅斑から膿疱をつくり、厚い黄褐色の痂皮を伴います。顔面、ついで四肢に多く出てきます。季節的にはいつでもできます。
治療
抗生物質の内服。
局所療法
消毒や組織の修復。
掻きむしることで病変を周囲に拡大させるのでガーゼで保護します。
保育園・幼稚園
患部をガーゼで完全に覆ってから登園して下さい。
範囲が広い場合はお休みして下さい。
入浴
ひどい場合は入浴はシャワーかかけ湯。他の子どもと一緒に入るのは出来るだけ避けて下さい。プールは禁止です。
予防
手洗い、入浴で皮膚を清潔に保って下さい。
湿疹、すり傷、虫さされのある子どもは早めに治療をして下さい。
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子どもの肥満
1. 肥満とは何でしょうか
肥満とは、からだの脂肪が異常に増加した状態をいいます。子どもの肥満を放置しますと高率に大人の肥満になっていきます。大人の肥満は生活習慣病の原因となります。すでに病気になってしまっている子どもも少なくありません。このため、肥満は合併症のある無しにかかわらず何らかの対応が必要です。

肥満の評価方法
●肥満度(標準体重に対する過体重度)  肥満度(%)=100×(現在の体重−標準体重)/標準体重     20〜30% 軽度肥満     30〜50% 中等度肥満     50%以上  高度肥満(小児科受診が必要) ●BMI  BMI=体重(kg)/身長(m)2     成人では25ないし30が基準とされる

軽度肥満は食生活や日常生活習慣を改めることにより改善を期待できます。中・高度肥満はなおりにくく、糖尿病、高血圧、高脂血症などの合併症も小児期から起こってきますので注意が必要です。

2. 子どもの肥満がなぜ問題なのでしょうか
全国的に小児の肥満が増加していて、学齢期小児では10人に1人が肥満。
小児肥満も成人肥満同様、さまざまな健康障害をもたらすことがわかっています。

小児肥満にみられる合併症
  疾患・症状
心血管系統 高血圧、高コレステロール血症 など
皮膚系統 黒色表皮症、股ずれ、皮膚線条 など
内分泌系統 高インスリン血症、U型糖尿病、月経早期化
消化器系統 胆嚢疾患(とくに胆石)、脂肪肝
筋肉骨系統 大腿骨頭すべり症、運動能力の低下 など
呼吸器系統 睡眠時無呼吸症候群、肺機能障害 など
精神神経系統 友人関係の不和などの精神的ストレス

幼児期以降、学童期、思春期の肥満は連続しておこりやすく、成人肥満につながる可能性が高い。とくに思春期の肥満は、成人肥満につながるばかりでなく、高率に生活習慣病による死亡をもたらすと報告されています。

3. 子どもの肥満はなぜおこるのでしょうか
1 遺伝的素質
2 環境的要因
運動不足
便利な生活で歩くことが少なくなった。
都市化減少で遊ぶ場所が減った。
習い事や塾のため屋外で遊ぶ時間が減少。
パソコン、テレビゲームなど室内遊びの時間が増えた。
交通手段の発達で歩くことが少ない。
学校生活
食事時間が短いため、早食いになる。
休み時間も太った子どもは外遊びをしない。
3 夜型生活習慣の低年齢化
睡眠不足による日中の活動低下。
遅寝遅起きによる夜食の習慣の定着と朝食の欠食。
4 食生活の変化
清涼飲料水、スナック菓子、ファーストフードなどの食べすぎ。
野菜嫌いで肉類への偏食。
インスタント食品が増えた。
外食が多くなった。
深夜でも食物がコンビニや自動販売機で手に入りやすい。
5 精神的な要因
学校関係のストレス。友人関係や学業不振、転校など。
家庭内の諸問題。
 家族内の不和
 共働きの増加でスキンシップの減少
 少ない子どもに十分過ぎるほど食べさせる。

4. 肥満の予防と治療
子どもの肥満治療の3原則は @食事療法 A運動療法 B生活療法 からなっています。
子どもは大人と違って成長発達が大切なので、過度の減量は発育を阻害する恐れがありますので、ただ単に食事療法、運動療法を実施するだけに終わらずに、肥満を生じさせた問題点を明らかにする必要があります。
肥満の子どもの特徴として、内向的、非活動的で集団への参加度が低い子どもが多く、また、容姿や運動能力に劣等感を持っている子どもの存在も考えなければなりません。

食事の制限でなく、不適切な食習慣を是正しましょう。
摂食行動や体重などを自己モニターする習慣を身につけましょう。
劣等感を刺激するのではなく、うまくいった点を目に見える形でほめましょう。

@ 食事療法のすすめ方
食習慣
おやつは一日一回。朝、昼、夕の三度の食事は規則正しくとりましょう。
朝ご飯ぬきやまとめ食いは体脂肪を増やします。
寝る前の食事はやめましょう(夜9時以降は"食べない、飲まない")。
使わないエネルギーは体脂肪に変身します。
ゆっくりよく噛んで食べましょう。早食いは食べ過ぎのもとになります。
好き嫌いやむら食いや偏食は栄養のバランスが悪くなります。
主食、主菜、副菜を毎食一人分盛りつけて食べましょう。
テレビを見ながらの食事はやめましょう。
食事内容
コレステロールが増えすぎないように肉と魚を同じ程度に食べましょう。
野菜や海草をとる工夫をしましょう。
インスタント食品やスナック菓子は塩分の摂りすぎになりますので注意しましょう。
薄味に慣れましょう(濃い味付けはごはんをつい多く食べてしまう)。
カレー、豚カツ、ハンバーグなどは高エネルギーで肥満のもとです。
ジュース類、清涼飲料水はやめましょう。
お茶(緑茶、紅茶、ウーロン茶、麦茶など)がよいでしょう。
A 運動療法のすすめ方

運動療法の効果
・カロリーの消費 ・筋肉量増大による基礎代謝の増加 ・脂肪を使いやすいからだづくり ・善玉コレステロールの増加 ・体力の維持、増大 ・生活習慣の改善

カロリーの消費
摂取したカロリーより消費したカロリーが少ないと肥ります。
運動は消費カロリーを増やします。
筋肉増大による基礎代謝の増加
エネルギーの半分以上は、筋肉で燃やされます。したがって、筋肉量が増加すれば、エネルギー消費も増大し、肥りにくくなります。
脂肪を使いやすいからだづくり
脂肪細胞に蓄えられないように、運動しましょう。
善玉コレステロールの増加
善玉コレステロールは、動脈硬化を引き起こす悪玉コレステロールを血管壁から運び去る作用があります。運動はこの善玉コレステロールを増やします。
体力の維持・増大
運動により筋力の増強と心肺機能の増大が図れます。また体力がアップすることで、自分に自信が持てるようになります。
生活習慣の改善
運動を生活の中に取り入れることで、生活のリズムができます。お手伝いも広い意味での運動と考え、積極的に参加させてください。
テレビやテレビゲーム、ビデオの時間は1日2時間までにしてください。
エレベーター、エスカレーターをできるだけ避けて、階段を利用してください。
身の回りのことや家事の手伝いをし、ゴロゴロしないようにしてください。
学校の休み時間には、外でからだを動かす遊びをしましょう。

参考資料: 小児の肥満症マニュアル(日本肥満学会)・
こどもの肥満治療テキスト(国立療養所西別府病院)

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子どもの事故
1〜4歳の子どもの死亡原因の第1位は不慮の事故です。 子どもの事故は、もし死亡するようなことになれば、お母さん、お父さんをはじめとして家庭全体が悲惨な状態になります。子どもは危険予測能力がなく、とてつもない発想で思いがけない行動をとります。
1.誤飲 子どもはまさに怪獣で、ネジ、がびょう、体温計、カミソリまで食べてしまいます。
5歳未満の子どもで最も多いのはタバコ、次いで医薬品、化粧品、殺虫剤、洗剤などです。タバコはジュースの缶や灰皿に液体が入っている誤飲事故は重症化します。注意しましょう。
灯油の誤飲は吐かせないようにしましょう。肺炎や肺水腫の原因になります。
家族の内服薬を放置しないようにしましょう。薬箱など簡単に開けられるものに入れておくのも危険です。また殺虫剤をペットボトルに入れて流し台の下などに保管していると誤飲事故のもとになります。
10円玉など丸い物を飲み込んだ場合食道にあれば尿カテーテルで除去可能です。
ボタン電池は同一部位に長時間停留すると穿孔を発生する可能性がありますので、磁石付きカテーテルで取り出します。
2.窒息 食べ物の誤飲ではアメ玉やゼリー、ナッツ類、みかん、ぶどう、ウインナー、おもち、硬貨などで窒息例があります。口の中に食べ物がある間は、おしゃべり、ふざけ、遊びなど止めましょう。風船をくわえて遊んでいるうちに、のどにつまって窒息することがあります。紙やビニールにも注意しましょう。またブラインドを巻き上げるヒモなども首に引っかかって窒息の原因になります。赤ちゃんのふわふわ布団は危険です。赤ちゃんの周囲にはザブトンや枕なども置かないようにしましょう。
応急処置:小児の場合は、膝の上にうつ伏せにしたり、腰を抱えて肩胛骨の間を手のひらで5回ぐらい強めにたたきます。乳児の場合は、指を口の中に入れて舌を押さえて、少し柔らかくたたきます。心臓の拍動がなく、チアノーゼ(体が紫色になる)がでたら、心マッサージを開始してください。
3.熱傷 熱傷が発生したら、まず受傷時に熱が深達するのを防止するとともに鎮痛効果もありますので衣服の上から水道水で冷却しましょう。熱傷部位の範囲が広範な場合の冷却は子どもの場合、低体温、ショックを起こすことがあり注意して下さい。
炊飯器や湯沸かしポットの水蒸気の出口を手で触る熱傷がよく見られます。
子どもが触れない場所に置きましょう。ガスレンジにも気を付けましょう。
つかまり立ちの年齢の子どもが、テーブルクロスを引っ張ってその上のラーメンや熱いスープ類を浴び、熱傷を起こすことがあります。テーブルクロスは止めましょう。
薄い風呂のふたの上に乗って遊んでいて、浴槽に転落して熱傷をおこしたりする事故もあります。浴室には鍵をかけましょう。
夏の浴衣での花火は、浴衣に燃え移ることがあります。花火には注意しましょう。
家を留守にする時は、マッチ、ライターをチェックして、手の届かないところへ置きましょう。いたずらで火事になることもあります。
4.事故 転落、転倒事故は非常に多く発生しています。ハイハイし始めから十分に気を付けて下さい。軽症の頭部打撲は冷やして下さい。特に6時間以内に不機嫌、嘔吐、顔面蒼白などの症状が認められた場合、頭蓋内に血腫ができていることがあります。緊急処置が必要です。
乳児を「高い、高い」したり、揺すったりすると、頭頸部がつよく揺すられ、頭蓋内出血や眼底出血を引き起こすことがあります(ゆさぶられっこ症候群)。また子どもの腕を強く引っ張ると肘内障(ちゅうないしょう)といって、肘(ひじ)の靱帯がずれる恐れがあります。腕を痛がって、ほとんど動かさなくなります。
家庭内、家庭外にふつうにあるものが、突然凶器に変身します。注意は必要ですが、子どもの冒険心をそぐのはよくありません。
交通事故は特に注意が必要です。社会ルールは繰り返し子どもへ伝えましょう。
5.溺水 子どもは水遊びが大好きです。水槽などをのぞき込んだとき、頭が大きくバランスをくずして落ちやすいので注意しましょう。
入浴時は子どもから目を離さないよう、入浴後は浴槽の湯を抜いておきましょう。また浴槽のふたは丈夫な物にして、浴室には鍵をかけましょう。
洗濯機の水は洗濯が終わったら水を抜きましょう。バケツや洗面器に水を張らないようにしましょう。トイレにも注意してください。
プールでは子どもから目を離さないでください。
日頃から近くの池や小川に近づかないよう話してください。
6.救急処置 頭部を後方へ屈曲して、両方のあごを挙上し、気道(のどの部分)を伸ばします(気道の確保)。胸や腹部の動きを見て、耳で自発呼吸の音を確認します。止まっていたら、救急車を呼んですぐに人工呼吸をしましょう。乳児は気道確保して、ゆっくり(1〜1.5秒かけて)まず2回子どもの口と鼻の両方に自分の口をかぶせて息を吹き込む。その際胸郭の挙上(胸の動き)を確認します。上腕内側を脇(腋下)から肘の方向へ走る上腕動脈、または頸部の脈を触れなかったらただちに心マッサージを2本指で胸骨下1/2(胸の中央の骨の真ん中ぐらい)の部分を1分間に100回ほど圧迫する(1.5〜2.5cm沈む程度)。心肺蘇生は心マッサージ5回に対して人工呼吸1回の割合で行います。幼児では子どもの鼻をつまんで、気道を確保して自分の口で同様に息を吹き込む。心マッサージは片手の手の平の手根部を圧迫する部位(胸骨下1/2)に置き、肘を真っ直ぐ伸ばし、1分間に100回の割合で行います。
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赤ちゃんの便秘
基本的に赤ちゃんが機嫌よく、母乳をよく飲んで、体重増加も順調であれば心配ありません。
排便は個人差があり、1歳過ぎまで便秘が続くことはよくあります。
新生時期は栄養の吸収が活発なのですが、腸の粘膜の機能は未発達なので、どうしても腸液や胆汁なども多く、便の回数も多くなります。しかし、生後 数ヶ月経ちますと、腸の粘膜の吸収力もだんだんしっかりしてきて、逆に便の回数も減ってきます。したがってこの時期、急に便の回数が減ったと感じても、あくまで生理的なものです。
便秘で注意したいのはヒルシュスプルング病という病気です。多くの場合は生後すぐから、排便がなくおなかが腫れて元気もなくなるので、新生時期に発見されます。
生まれつき腸を動かす神経細胞に異常があるので腸が動けなくなってしまうのです。体重増加が順調でおなかが異常に腫れてなければ心配ありません。
排便がうまくいかない場合はお風呂あがりにおなかを時計方向にゆっくりマッサージしてあげましょう。薬店で販売しているマルツエキスや5%の砂糖水あるいはプルーンジュースなどの果汁がよいことがありますが、かなり個人差があります。それでも排便がない場合は綿棒にオリーブ油を浸して、おしりの穴から2cmくらい差し込んでクルクルと回して刺激してみてください。
それでもだめなら浣腸を試みても差し支えありません。よくいわれるように「くせ」になることはありませんので安心してください。
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熱性けいれん
発熱があり、元気だったのに突然けいれんが起こり、意識障害が起これば、熱性けいれんの可能性があります。
乳幼児の脳は未熟なため、急激な体温の上昇に伴ってけいれんを起こすことがあります。
熱性けいれんは脳に後遺症を起こしたりすることはありません。(ごく一部の子どもにてんかんへ移行することがあります)
こども15人〜20人に1人は経験するきわめてありふれた病気です。両親など家族が子どもの頃起こしたことがあれば、熱性けいれんを起こす可能性が高くなります。
1〜2歳が起こしやすい年齢ですが、生後6ヶ月から6歳くらいまでは起こす可能性があります。過半数の子どもでは熱性けいれんは生涯に1回しかけいれんを起こしません。2回目を起こす頻度は25〜50%(平均30%)と報告されています。
熱性けいれんは全身を突っ張った後、手足をガクガク振るわせる左右対称性の強直性間代性発作のことが多く、ほとんど5分以内でおさまります。
けいれんを起こしたからといって、すぐに生命にかかわるような危険な状態にはなりません。

発作時の家庭での応急処置
1. あわてないで落ち着くこと
2. 衣服をゆるめる。特に首まわりをゆるくします。
3. 仰向けにして頭を横に向け、頭部をそり気味にし、のどの部分を伸ばし呼吸に障害がないようにして下さい。
4. 口腔内にタオルやハシを突っ込むのは決してしないで下さい。
5. もし吐いたら、すみやかに吐物を手でかきだして、口腔内、鼻孔内の吐物、分泌物を拭き取って下さい。
6. 体温を測り、どのようなけいれんが何分間ぐらい続くか時計をみて確認しながらよく観察します。
7. 口から薬や飲み物を与えてはいけません。
8. 元に戻るまで必ずそばにいるようにして下さい。
緊急に病院を受診する必要がある場合
1. 発作が10分以上続く
2. 短い間隔で繰り返し発作が起こり、この間意識障害が続くとき
3. 身体の一部の発作、または全身性であるが体の一部の動きが特に強い。
4. 1歳未満での初回発作
5. 発熱と発作に加え、他の神経症状を伴う時(意識障害が続く、麻痺など)
熱性けいれんの予防について
熱性けいれんが起こりやすいお子さまには、発熱時に抗けいれん薬を使用するのがよいでしょう。
この方法により、熱性けいれんを予防することが可能です。
熱性けいれんは、体温が急激に上昇するときに起こりやすいので、37.5°C前後の発熱に気づいた時には、できるだけ速やかにあらかじめ処方されているけいれん予防の坐薬(ダイアップ)を肛門内に挿入して下さい。
発熱が続く場合は8時間後にさらにもう1回、座薬(ダイアップ)を挿入して下さい。
2回目挿入後は、さらに発熱が続いても、それ以上坐薬(ダイアップ)を使用する必要は有りません。

(注意)
* けいれん予防坐薬(ダイアップ)に解熱薬坐薬(アンヒバ)を併用する場合には、30分以上間隔をあけて下さい。
* 熱性けいれん後3ヶ月間は予防接種を受けることができません。

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熱中症
熱中症は、熱波により主に高齢者に起こるもの、幼児が高温環境で起こるもの、暑熱環境での労働で起こるもの、スポーツ活動中に起こるものなどがあります。
体の中と外の"あつさ"によって引き起こされる、様々な体の不調です。
熱中症は、いくつかの症状が重なり合い、互いに関連しあって起こります。
また、軽い症状から重い症状へと症状が進行することもありますが、きわめて短時間で急速に重症となることもあります。
医学的には、以下の3つの病態に分類されています。

@熱痙攣
A熱疲労
B熱射病

症状は軽症では四肢や腹筋などに痛みをともなった痙攣、数秒間程度の軽い失神、中等度では、めまい感、疲労感、虚脱感、頭重感(頭痛)、失神、吐き気、嘔吐などのいくつかの症状が重なり合って起こります。重症では、意識障害、おかしな言動や行動、過呼吸、ショック症状などが起こってきます。

熱中症ホームページより


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